zlib というのは、ファイルを圧縮、伸張するフリーのライブラリ。ZIP や GZIP などに使われてるので有名よね。

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インストール

Linux であれば、大抵は yum でインストールできるはず。

# yum install zlib zlib-devel

Winodows の場合は 公式サイト から SDK をダウンロードしてインスコすべし。

ダウンロードしたら、MinGW であればそのまま configure して make 。Visual Studio(VC++)の場合は、新しくプロジェクト(ソリューション)を作成して、ソースを全部インポートする。カンタンなやり方を以下にメモ。

Visual C++ 2005 で zlib をコンパイル

  1. http://zlib.net/ から zlib***.zip(*** はバージョン)をダウンロード。
  2. 上記 zip を適当なところに展開。
  3. 「ファイル」→「新規作成」→「プロジェクト」→「Visual C++」→「空のプロジェクト」
    プロジェクト名は何でもOK。
  4. ソリューションエクスプローラのプロジェクトを右クリックして「追加」→「既存の項目」。
  5. ダウンロード、展開したファイル(フォルダ)たちを全部選択して「追加」。
    何かダイアログが出るかもしれないけど、気にしない(選択肢は「いいえ」で)。
  6. ソリューションエクスプローラのプロジェクトを右クリックして「プロパティ」。
  7. 「構成のプロパティ」の「構成の種類」で「スタティックライブラリ(.lib)」を選択。
  8. 「ビルド」→「ソリューションのビルド」(プロジェクトのビルドでもOK)。

これで lib 若しくは dll ができる(はず)。

nmake を使う場合は、上記で展開した中に win32 というフォルダがあるので、その中の Makefile.msc を指定すればいける(はず)。

cd (展開したフォルダ)
nmake -f win32/Makefile.msc all

これで zlib.lib と zlib1.dll というのがつくられる(他にもいろいろと)。

zlib 1.2.5 以降の場合
Makefile.msc の記述が足りないらしく、リンクで失敗する。

infback.obj : error LNK2019: 未解決の外部シンボル _inflate_fast が 関数 _inflateBack で参照されました。
inflate.obj : error LNK2001: 外部シンボル "_inflate_fast" は未解決です。
zlib1. dll: fatal error LNK1120: 外部参照 1 が未解決です。

これは、inffast.obj という中間ファイルが参照されてないから _inflate_fast が解決できない為。ということで Makefile.msc を開いて、OBJS 行に inffast.obj を追加する。

OBJS = adler32.obj compress.obj crc32.obj deflate.obj gzclose.obj gzlib.obj gzread.obj \
       gzwrite.obj infback.obj inflate.obj inffast.obj inftrees.obj trees.obj uncompr.obj zutil.obj

これで nmake すればいけるはず。

MFC アプリケーションで使えない?

Visual C++ で 「MFC アプリケーション」としてつくったプロジェクト(プログラム)で zlib を使おうとするとエラーになることがある。これは、MFC で使用する ランタイムライブラリ(msvcrt.lib で参照)が MFC と zlib とで異なる為。これを解決するには、zlib のコンパイルで MFC アプリで使用しているランタイムに合わせてやれば良い。

Visual C++ で zlib をコンパイルした場合は、zlib のプロジェクトの「プロパティ」を開いて「構成プロパティ」→「C/C++」→「コード生成」の「ランタイムライブラリ」を MFCアプリ側と同じものにする。

nmake の場合は、Makefile.msc の中の CFLAGS に -MD とか -MT とか設定されているので、そこを MFC アプリのランタイムライブラリと同じものに書き換える。

使用例

HTTP 1.1 で gzip 圧縮データを扱う例を以下に。

圧縮

Everything is expanded.Everything is shortened.
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#include <zlib.h>
 
/**
 * データを圧縮.
 */
int
compress(
        unsigned char *src,
        unsigned long srcSize,
        unsigned char *dest,
        unsigned long destMaxSize,
        unsigned long *destSize)
{
    z_stream z;
 
    // メモリ管理はZLIBに任せる
    z.zalloc = Z_NULL;
    z.zfree = Z_NULL;
    z.opaque = Z_NULL;
 
    z.next_in = Z_NULL;
    z.avail_in = 0;
 
    int status = Z_OK;
 
    status = deflateInit(&z, Z_DEFAULT_COMPRESSION);
    if (status != Z_OK) {
        debugs_format(99, 5, "deflateInit: %s\n", (z.msg) ? z.msg : "???");
        return status;
    }
 
    // 入力データを設定
    z.next_in = src;
    z.avail_in = srcSize;
 
    // 出力先を設定
    z.next_out = dest;
    z.avail_out = destMaxSize;
 
    // 圧縮
    //status = deflate(&z, Z_NO_FLUSH);
    status = deflate(&z, Z_FINISH);
    // 成功ではない、またはデータの最後まで読み取れていない場合は失敗
    if (status != Z_OK && status != Z_STREAM_END) {
        debugs_format(99, 5, "deflate: %s\n", (z.msg) ? z.msg : "???");
        return status;
    }
 
    status = deflateEnd(&z);
    if (status != Z_OK) {
        debugs_format(99, 5, "deflateEnd: %s\n", (z.msg) ? z.msg : "???");
        return status;
    }
 
    // 出力サイズを設定
    *destSize = z.total_out;
 
    return 0;
}

伸長

Everything is expanded.Everything is shortened.
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#include <zlib.h>
 
/**
 * 圧縮されているデータを伸長.
 */
int
decompress(
        unsigned char *src,
        unsigned long srcSize,
        unsigned char *dest,
        unsigned long destMaxSize,
        unsigned long *destSize)
{
    z_stream z;
 
    int status = Z_OK;
 
    // メモリ管理はZLIBに任せる
    z.zalloc = Z_NULL;
    z.zfree = Z_NULL;
    z.opaque = Z_NULL;
 
    z.next_in = Z_NULL;
    z.avail_in = 0;
 
    status = inflateInit2(&z, MAX_WBITS + 32);
    if (status != Z_OK) {
        debugs_format(99, 5, "inflateInit: %s\n", (z.msg) ? z.msg : "???");
        return status;
    }
 
    // 入力データを設定
    z.next_in = src;
    z.avail_in = srcSize;
 
    // 出力先を設定
    z.next_out = dest;
    z.avail_out = destMaxSize;
 
    // 伸長(展開)
    status = inflate(&z, Z_NO_FLUSH);
    // 成功ではない、またはデータの最後まで読み取れていない場合は失敗
    if (status != Z_OK && status != Z_STREAM_END) {
        debugs_format(99, 5, "inflate: %s\n", (z.msg) ? z.msg : "???");
        return status;
    }
 
    // 出力サイズを設定
    *destSize = z.total_out;
 
    // 終了処理
    status = inflateEnd(&z);
    if (status != Z_OK) {
        debugs_format(99, 5, "inflateEnd: %s\n", (z.msg) ? z.msg : "???");
        return status;
    }
 
    // 出力サイズを設定
    *destSize = z.total_out;
 
    return status;
}

HTTP 1.1 の場合、26行目のinflateInit2()の第2引数が MAX_WBITS ではなく MAX_WBITS + 32 にしないとエラーになる罠。HTTP ではヘッダ情報がついてるらしく、その分拡張しないとダメとのこと。HTTP でない場合はそこはいらないかも?


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Last-modified: 2010-12-11 (土) 18:04:12 (2362d)