コペルニクスの地動説 †地球中心という思想から太陽中心という思想への変化は、古代の宇宙観から近代の宇宙観に変遷する上で重要な思想の大転換である。 プトレマイオスの天動説 †プトレマイオスは、アリストテレスの宇宙観に基づく地球中心の天体体系を考えていた。 天動説の救済 †単純な天動説(中心となる地球の周囲をその他の惑星がその公転円(一次円)上を周回するモデル)では説明できない不規則運動が観測されていた。つまり、惑星は一方向へ移動するだけでなく、時折逆方向へ移動するという現象があることが知られていたが、天動説ではこれをうまく説明できない。 プトレマイオスは、これを円運動の組み合わせによって説明しようとした。地球の周囲の一次円に中心を持つ二次的な円を想定して、惑星はその円上を周回しているとした。この二次的な円のことを「周転円」と呼ぶ。 天文体系の転換 †天文体系の転換の背景には、社会的背景の変化が大きく影響していた。 1. 西欧世界の地理的拡大 ニコラウス・クサーヌスの神学的宇宙論 †神 : 絶対者、無限 宇宙 : 空間的に無限 - 中心はない = どこでも中心となり得る コペルニクスの太陽中心説 †コペルニクスは、著書「天球の回転について」(1543)の中で、次の2点を要点として宇宙観を述べている。
またその中で、「太陽は自然の活動の源」であるとも説いている。 |